2011年2月20日日曜日

猪子さんという存在























金曜日にミッドタウンで開かれた『東京ニッチ』という講演会に行って来ました。
この講演会は無料!で、しかも毎回素晴らしいスピーカーをお迎えしてます。
久し振りに参加したいな――、と思ったのはウルトラ・テクノロジスト集団『チーム・ラボ』代表の猪子寿之
さんが出ると知ったからです。

猪子さんは、しまうまの仕事でも一度お話を伺ったことがあり、以来、講演会等、機会があれば、足を運ぶ
ようにしています。

やー、本当に凄い方です!!!
兎に角、面白いんですよね。
最近は『朝まで生テレビ』とかの出演が話題になってます。
凄いとか、面白い――、って平凡な表現になってしまいますが(詫)...

例えば表面的なことだと…、
定刻には中々現れないとか(笑)、いつも寝起きっぽい感じで、頭がボサボサだったり――、
何かを言おうとして、3分くらい沈黙があるとか(ラジオだったら完全放送事故・笑)――、
この日も途中で「ふぁ~~~」とあくびをしたり(笑)...
まぁ、ちょっとエキセントリックはエキセントリックです。
でも、そういう表面的なことを飛び越えて、考え方が凄いんですよね。

少なくとも自分は、年齢を重ねていろんなことを体験してきて――、
或る種「世の中ってこんなもんだよなぁ」とか、「大人なんだからさ、こうしなきゃアウトでしょ」 みたい
なものがあって、でも彼にはそういうのが無い。
多少、ご自身でもそういうところを分かっておられるのかな――、と思う節もありますが、
兎に角、無い訳です。
だから、凄く勉強になります。
自分は、そういう気持ちをどこかに置いてきちゃったなぁ...、と。

ただ彼のように東大の大学院を出ている訳でもない、極々ふつーの自分がそんなことをしたら、一気にヒン
シュクで、単なる変な人になっちゃうんですけど(確実)...
態度というか、心意気? んー、うまく言えないけれど、彼の考え方は学びたいな――、と。

この日も、起業のきっかけとして――、
丁度その頃、インターネットが出て来て――、これまでの自然科学(サイエンス)を背景とした技術(テクノ
ロジー)の在り方と、これからのデジタルによる技術は全く質の異なるものだろう――、
それによっていろんなルールや社会構造が変わるだろう――、というものでした。

またみんな、欧米の『有限概念』にとらわれ過ぎていると指摘。
実は全ては『無限』なんだと考えると、インセンティブが変わる――、
それが例えば、今ある社会問題も、様々な争いさえも解決することにもなる...、と。

元々日本人は物事を『無限』と捉えてきた――、
例えば木を伐採したら植えるという考え方(先進国でこれほどの森林を有している国は無い)、北斎だって売
れるなら「摺れーーー!」(笑)って感じで、それは摺れば摺る程、無限という考え方――、狩野派だって、
「弟子増やせーーー!」みたいな(笑)。

これからは、『有限』とか『限定』に対する気持ち悪い感覚へシフトしていくんじゃないか――、 と。
例えば自分たちはNIKEの限定品等に心躍った世代だけれど、これからの人達はそういう感覚そのものがなくな
いんじゃないか――、と。
あー、これは凄く分かる感覚だなぁと。

あと、イノベーションが起こる環境の中で社会の寛容さを指摘。
日本くらい、かつて寛容な社会は無かった――、だから世界に冠たる企業が生まれた。
緩やかさの中に自由な発想が生まれると――、会議室でのミーティングと “ジョナサン” でのミーティングで起
こる面白い発想の違い――、は本当になるほど!と思いました。
これまでのいろいろな企画とかは、予め世の中にある抽象概念を基にしながら導いていくけれど、イノベーシ
ョンが起こるにはそういった自由なブレイン・ストーミングから――、
先ず直感的解決ががあり、そこから抽象概念に導かれるということも、とても勉強になりました。

最後に質問コーナーがあって、大学生の方がアドバイスを!――、と言われ、
「人の話を聞かない」
「ひとつでも年上の人のことは全否定した方がいい」
「情報なんて入れなくていい」
「自分が好きなものに突き進むこと」
という最後の言葉が彼自身の思いなのかな――、と。
自分の中の凝り固まった頭をストレッチする――、猪子さんのお話はそんな刺激と気付きがありました。
※チームラボ http://www.team-lab.com/

0 件のコメント:

コメントを投稿