2011年3月17日木曜日

東京は日常を――、極力止めないように。




3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震について――、
私のようなものが言及するのも本当にはばかられますが、しかし、再開 8稿目。
あれから6日が経ち、書き留めておこうと思います。

被災地のみなさん――、私の友人・知人のご実家にも被災された方がいらっしゃいます。
改めて心からのお見舞いを申し上げます。

被害の全貌は日を追うごとに――、徐々に解明されつつありますが、
世界の歴史に刻まれるであろう惨事であることは事実であり、今を生きる我々が与えられた試練とも言
えます。

ひょんなことから――、この拙文を目にされているみなさんのご家族――、ご友人や知人のみなさんはご
無事でしたでしょうか。

現況、被災地から遠く離れた私自身が出来得ることは、『節電』とささやかながらの『募金』と思い、
実践しています。
そして――、今は幸い足りているようですが、追って『献血』もしようと思っています(生もの故、保存
が利かないそうです)。

今回のことで新しい経験もしました。
職場から数時間かけて歩いて帰宅したこと――、
コンビニ、スーパー、ドラッグストアの一部の棚(パン、牛乳、卵、お米、トイレットペーパー等)に
全く何も並んでいない無いこと(今は随分状況が改善しました)――、
ガソリンを買い求める人が多く、底尽きて閉鎖するスタンドが相次いでいること――、
関東の広範囲で計画停電が実施されていること――、
そのことにより電車の運行が不安定になったこと――、
電気を使う街の看板や表示がグッと少なくなったこと――、
小売店の多くが18時で閉まってしまうこと――、
飲食店は閑古鳥が鳴いていること。

所謂『買い占め』については、政府も乗り出して状況の改善を図っているようです。
や、買い占めるって言っても限界があります。

以前、オイルショックの時に四畳半にめい一杯、トイレットペーパーを買い占めた主婦のエピソードは語
り継がれるものですが(笑)・・・、
仕事をしていると、どうしてもその流れには乗り遅れます(涙)。
でも結果――、乗り遅れたことで、寧ろ状況を冷静に見れるのかもしれません。

電力についても、薄暗いのは心もとないのですが、今後相当の時間を掛けてこれまでの状況に戻った時、
多分、その瞬間の異常なまでの明るさに、私たちは逆に違和感を覚えるかもしれません。

小売店も――、
百貨店は20時、駅ビルは22時と相場は決まっていました。
18時に閉まるのは、ユーザー的には正直厳しい。
でも、私が子供の頃は18時半とか19時に閉まってました。
それに定休日もありました。
伊勢丹は水曜日、三越は月曜日でした。

私たちは「市場の要望」「お客様の声」を優先し、便利さを追求してきたことに対して、今の状況は「本
当にそうだろうか」――、と立ち止まることをさせているのかもしれません。

「もっとこうしたら」

「こうすれば便利かも」

私たちが歩んできた道程を否定するつもりは全くありません。
でも今――、冷静に考えるきっかけを与えられていると思います。

原子力の問題も、私自身は肯定も否定もしません。
今回のようなリスクと引き換えに――、
「もっと、もっと」という声に応えるべく、明るく街を照らすことが出来たのだし、お店も遅くまで営業
ができたのです。
電気代だって普通の収入で払える金額なのは、原子力が効率がよく、安価なエネルギーだったからです。

自家発電や太陽光で過ごしていますという方は別ですが、原発反対の声はありつつ、戦後、 私たちはこの
状況を享受してきました。

今の状況は――、
私たちひとりひとりに、これからの自分たちの生活の有り様はどうあるべきか――、
考える大きな分水嶺になると思います。

その上で原子力の問題も再考する必要があると思います。
肯定も否定もしない――、と言ったのは、私自身は大変お恥ずかしながら――、このことに全く 意識があり
ませんでした。
だけど今、思います。これは二律背反だったのだと――。

そして被災地以外は、経済活動を極力止めてはダメです。結果的に被災地の復興に影響してしまいます。
今、世の中には『不謹慎』ムードが蔓延していることも確かです。
エンターテイメント、イベント、レセプション――、キャンセルが相次いでいます。今の時期、実施するこ
とそのものがリスクと考えられています。
勿論、省電力やオーディエンスが来た場合の帰りのアクセスもあります。
今の時期、実施することがリスクであることは確かです。
また不要不急の消費の買え控え。
どの業界もこの3月は12月と並んで一大消費月間です。
でも結果、キャンセルやこういった買え控えの損失の行き場は、巡り巡って――、経済活動の停滞を招き
ます。

今回の地震を経ても、生ある営みを続けられる私たちには与えられた使命があります。
節電を心掛けながら――、極力これまで通りの生活を続けていきましょう。
じっとしているより、何かを通して経済活動に貢献していきましょう。
私の出来ることは本当にささやかだけれど――、少しずつやってみます。

【写真:先日行った下北沢のチロル料理“バール ボルツァーノ”で友人たちと】
http://www.toku-toku.net/bolzano/

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